機上の問題 (Pilotな日常 連載45)

機上の問題
連載45 ($Revision: 1.0 $)

◆ ◇ ◇

おつかれさまです、安堂です。
長くなりますので、仕事が終ってから読んでください。

日本語 WorkPad *1 にはとても心魅かれているのですが、こちらに取り寄せるという気にはなれないでいます。
こちらの人に日本語環境を見せると感動してくれるのですよね。有川は買ったらしいですが、どんな感じですか。最後の散財でしょうか。思うに、PalmV が手に入らなかったのですね (^^;)

さて、タタさんにご相談したいことがあってこのメールを書いています。本題に入ります。

先日、こちらに戻ってくるときのことです。私と一緒に畑中さんという方とご一緒しました。仕事のことで関わりがあるとはいえ、一緒の機にすることもなかったのでしょうが、チケットを取る関係でそうなったみたいです。
誠司さんと同じプロジェクトで仕事をしたことがあるとのことでしたので、その辺りの話から聞いていると。あの二人が一緒になってから間もなく、畑中さんも結婚されたということでした。もしかしたらタタさんもよく知っているのかもしれませんが。
畑中さんの印象としては、きれいというよりも可愛いという感じで、あまり年上という気がしなかったのですが、聞けばタタさんたちよりも上みたいです。その人が私と同じ年齢の人と一緒になったというのには不思議な感じがしました。誠司さん、高原さん、タタさんの代の人から見ると先輩と後輩が、ということになるようです。

まだ本題に行ってないです。すみません。
その畑中さん (混乱しないために、女性を畑中さん、男性を畑中氏とします) と話してしていたら、有川たちのことになって、その時に畑中さんたちの結婚したころのことを聞けたのです。

「もうお互いにつき合っている、という気持ちになっていたのだけれど」
「けれど、なんです?」
「あるときから、彼の様子に変なところが見え始めたの」
という会話から、
「なにがおかしかったんですか?」
「どうも、私を避けているらしくて」

会話をうまく表現できそうもないので、内容を言います。あるときを境として、畑中氏は彼女に対して冷たい態度をとるようになったみたいなのです。

(1) 昼食を一緒にしなくなった

それまで、お昼は畑中さんも含めたグループの人たちと一緒に食べていたのですが、その、ある時点からまったく食堂での食事をしなくなってしまったとのこと。どこか外へ一人で食べに出るようになったみたいです。

(2) アルコールを口にしなくなった

畑中氏、相当お酒が好きだったらしいのですけど、そのころから畑中さんが誘ってもそういう席には顔を出さなくなってしまったみたいです。

(3) 夜に家に居ない

たまに、畑中さんは彼の家に電話をしていたらしいですが、なかなか捕まえることができなかったとのことです。当時はまだ、携帯電話が普及していなかったのですし。
私なんかよくあるのですけど、電話線をモデムに繋いでいて、鳴っていなかったのでは? と云うと「彼は当時家にコンピュータなんて無かった」とのことです。それも相当、大きい音のする電話器らしかったので、気付かないってことはないはずと言います。

(4) 行きつけのお店に行かなくなった。

会社の近くにあるお気に入りだったところに行かなくなったとのこと、アルコールのことと関係しているかもしれないです。

明らかに、ある日を境としてこうなってしまったために、畑中さんが思ったのは「ほかに好きな女性ができたんだな」ということ。聞いていると、彼女、自分を「すごく、可愛くない女」と思っているらしくて、他の人ができたんならしょうがない、と考えていたみたいです。
それで、もう半分諦めていたみたいです、彼のことは。畑中さんの方から「どうしたの最近?」とは聞けなかったみたいです。

どうして、こんなことをずらずらと書いてきたかというと、そうしてしばらくしてから、彼からプロポーズがあったそうなのです。畑中さんとしてはもう彼とは終った、と思ったころにです。それがどうしてなのか? と彼女から訊かれました。
どうして畑中氏は彼女を避けるようにしていたのか、それには理由があったみたいなのです。

次に会うときまでに答えを考えておくように、と宿題にされてしまいました。彼女、ミステリファンらしいです。おんなじ謎を他の人にも出題したことがあるみたいな口振りでしたから・・ 二回までは間違えを許してくれるとのことですし。しかし、なんか情報が少ないですよね。わざと隠していることがあるみたいで。
それで、夏のバーベキュー大会で明解な推理を披露してくれたタタさんなら、この謎を解いてくれるのではないか、とメールさせていただいた次第です。

「指輪のための資金調達とか?」その場で最初に思いついたことを云ってみたのですが、違うとのことでした。

では、キャサリンが待っていますのでこのへんで。

◇ ◇

田中です、
ははは、キャサリンによろしく。

有川くん WorkPad に SH-keys *2 を差して Com-JIM2 *3 を入れて使っています。やっぱりもうすぐお金が自由に使えなくなるという危機感があるみたいです・・ そんなことはないと思うのですけどねぇ。

畑中さん、お話したことはありますが、それほど知っているわけではありません。旦那さんは、今はこちらの本社にはいらっしゃらないようで、会うことはできませんでした。その代わり、高原さんから有力な情報を入手できましたよ。
まず、

その1「結婚式のときに畑中氏は雰囲気が変わっていた」

高原さん曰く、恰好よくなっているみたいな気がしたとのことです。

その2「畑中さんの言動」

畑中さんは「自己管理ができない男性は好きになれない」と名言していたとのことです。それは畑中氏の耳にも入っていただろうということ。

その3「とんかつ、てんぶら定食をやめていたらしい」

「行きつけのお店」というのは、会社のすぐそばにあるとんかつ屋さんのことではないでしょうか。ちょっとあてずっぽうなのですけど。どういう種類のお店なのかを云ってないのが怪しいじゃないですか。
これはとある人からの情報なのですが、そのころ「てんぷら」も避けていたフシがあるのです。

安堂くんはもうすでに分かっているのに、私にメールしてきた気がするのですけど。まあ、調査報告としてお話します。
ポイントはやはり、畑中さんが挙げている点です。私も思うに、確かに彼女は他の人にもこの問題を解かせようとしていた印象を受けますね。そうしていずれも見合った回答を得られなかったのでしょう。「2回は間違えても良い」ですしね。

さて、私なりの回答です。
まず、「昼食を一緒にしなくなった」ということ、当時、彼も当然独身ですから、食生活で唯一、自由にならないのが昼食であったのだと思います。つき合いで食堂に行っているのでしたら。とくに食堂というのは、こってりとしたものが多いですから。
「アルコールを口にしなくなった」というのは、やはり、単純に彼が目指すものと差異があったからでしょう。
「夜に家に居ない」という点。これはあれでしょう。彼なりに努力していたせいだと思いますよ。
「とんかつが嫌いになった」 嫌いではないのです。でも避けなければならなかった。なぜでしょう?もちろん、彼にとってより大きな目標のためです。てんぷらもまた然り。

結論は単純なんだと思えます。畑中氏は、彼女のために彼女に見合った人になりたかった、それだけでしょう。食事を制限して、アルコールも控える、体脂肪を減らすために夜中にジョギンクなりウォーキングなりをしていたということです。彼としては「自己管理のできない」男性は彼女にプロポーズする資格はないと思いこんでしまったんでしょうね。それで一生懸命 (恰好いい) 男になるまで努力と忍耐を持続させた、ということでしょうか。
実際は、畑中さんはそんなことを思ってはなかったでしょうけどね。というか思いもしなかったでしょう。

高原さんが、HD の奥の方からこの画像を発掘してくれました。彼らの結婚当時の画像です (^^)
これを見ればその謎はすっきりと解けると思います。

では、
結論は、またきちんと教えてくださいね。

◇ ◇ ◆


*1: IBM の日本語版 WorkPad。評判は上々です
*2: てのひらサイズのキーボードです。富士通高見澤コンポーネント株式会社 作成。
*3: 神様こと山田さんが作成された、キー入力ソフトウェアです。吊り皮につかまったまま入力ができるというコンセプトのものです。

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