調査報告書 (Pilotな日常 連載38)

調査報告書
連載38(Ver1.0)

◆ ◇ ◇

【9:15 AM】
 いつもの通り、元気に三奈月氏出社。
 私ともう一人いた岡崎氏に挨拶すると、そのまま、奥のロッカールームへ、すぐにそこから出てきて自分のデスクへ。財布と、PalmPilotを持ってきたのが見える。それらを机の上に置くと、マシンを立ち上げる。軽快な音と共に、椅子に座る。
 実際のところ、今、視界には入っていないが、彼女は必ずそのお財布をディスプレイの手前に置いている。例の田中氏から貰ったという「ブツ」が、常に目に入る様にしているフシがあるのだが・・
 数分を置いてから、席を立つ。日課になっている、コーヒーメーカーのセットに行ったのであろう。岡崎氏が来た頃には、しばらく彼女に任せていたのだが、結局、また、彼女の担当となっている。好きでやっているみたいだ。

【9:50 AM】
 田中氏出社。
 彼の場合、朝が弱いのか、いつもに輪をかけて「ぬぼー」としている。この時間帯はまだ、いつもの瓢々とした雰囲気は醸し出されていない。低血圧なのか?
 ディスプレイの電源を入れ、その前に座るがしばらく、ぼぅーとしている。目を開けたまま寝てる??
 三奈月氏がコーヒーを持って、傍らに立っているのに少しの間、気がつかなかったらしい。慌ててカップを差し出す。そこで、いつもの様に彼女と雑談をして、やっと彼の頭も目が覚めてきたらしい。

【10:30 AM】
 有川氏出社。関係ないので省略。

【12:05 PM】
 安堂氏がふらふらと、我が部署に現われる。
 彼の誘いで、社食へとみんなで移動。そこでの会話、

マキ:「もうすぐ、クリスマスですねぇ」
有川:「今年は、ホワイトクリスマスが期待できるんじゃないの。昨日、雪だったし」
田中:「あれには参りましたね。まだ、12月のはじめなのに」
安堂:「もう、寒いだけだったよ」
三奈月:「クリスマスかぁ、一年経つの早いですよね」
高原:「そう思えるのは、もう『年』だよ」
三奈月:「ええー」
安堂:「有川、なんか考えてるか」
有川:「考えるって、なにを?」
安堂:「あほう、このクリスマスは特別なものだろう?お前も、彼女も」
有川:「はあ?そういうものなの・・?」
マキ:「タタさんはどうなんですか?」
田中:「クリスマスですか・・年末は毎年忙しいですからね。お客さんは年内になんとかしてくれって話が多いですからね。ここ数年、それらしいことはしていないですね」
高原:「又八郎さんと、ケーキ、つついてる?」
田中:「まあ、そんなもんです」
マキ:「今年はどうなんですかぁ?」

 時期的にクリスマスの話題となった。三奈月ちゃんは、どうも黙り気味。タタさんもあまり話題を拡げる気はないらしい。有川くんは安堂くんの言葉で考え込んでしまったみたい。

安堂:「おれは、どの道、あちらでクリスマスだからなぁ」
高原:「そっか、いつ戻るの?」
安堂:「今週末には発ちますよ」
高原:「ひとり淋しく、クリスマスって感じ」
安堂:「いえ、どこかのホームパティーに紛れ込めます」
マキ:「いいなぁー」
安堂:「もしかして、マキは、独り淋しくクリスマス?」
マキ:「ふーんだ」

【2:00 PM】
 有川くんがついに手に入れたという、GoType! *1 を披露。彼のデスクの周りを囲んでみんなでレビュー。(これは、タタさんも持っている Palm/Pilot でキーボード入力を可能にするというもの)
 見た目は確かに恰好良いが、キーのタイプに少し問題がある、と有川くんが認めている。「あいかわらず、散財していますね」というタタさんの言うことに、みんなで同意する。
 しかし、ノートPC を所持していない三奈月ちゃんや、マキちゃんは魅かれているみたい。しきりに「いいな」を繰り返す。
「まあ、独りもんの内に欲しものは買っとけや」という鶴川さんの言葉でその場はお開き。

【4:45 PM】
 タタさんが席を立ち、コートを手にする。外に出ていく模様。買い出しか?
 それに誘われる様に、三奈月ちゃんもオフィスの外へ。尾行するワケにも行かず、私はふたりが戻るのを待つ。

【5:25 PM】
 ふたりが一緒だったのかは定かではないが、ほぼ同時期に戻ってくる。なにも無かったかの様に業務に戻る。でも、私はふたりの視線が時々からみ合っているのを見逃してはいない。(フフフ)

【18:40 PM】
 三奈月氏、帰り仕度を始める。ロッカールームから、バッグを持ってきて、コートを羽織る。「おさきに・・」とオフィスを後にした。
 数分して、田中氏もコートを手に外へと出て行ってしまった。
 果たして、それはふたりして示し合わせたものなのか?どうか、知る術はない。しかし!アヤしい、これは極めて怪しい・・

 以上、謹しんで、報告いたします。

 花子さんは、ディスプレイ上をじっとなぞっていました。読み終ると、思わず、笑いが込み上げてきます。彼女の会社のマシンに入って、直接 mail を読んでいたのですが。
「報告しますって、云われてもねぇ。一美ちゃん、暇なのかな?」
 彼女の膝の上に乗って、同じくディスプレイを眺めていた又八郎さんは、「にゃあ、」とそれに答えました。

◇ ◇ ◆


*1: ドッキングステーションで、Palm/Pilot に対してキーボード入力を可能にします。LandWare 販売。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://kuraku.net/mt426/mt-tb.cgi/795

コメントする

Profile

ウェブページ


today: / yesterday:

twitter / kuraku

    Wassr

    最近のブックマーク